エゴン•シーレ展に行ってきた
東京都美術館で開催中のエゴン・シーレ展に行ってきました。
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約3時間の在館でしたが、ドッと疲れました。
わずか28歳でその生涯を終えた天才、エゴン・シーレ。
特に20代で描いた自画像絵の持つ熱量が凄くて、
エネルギーが吸い取られてしまいそうでした。
息遣いが聞こえるような、汗の臭いまでもが鼻の奥に広がるような、そんな感覚。
多くの画家がそうであるように、エゴン・シーレも
「見る」ということに優れた才能がありました。
それは、彼が書いた手紙からも見受けられます。
「山や水・木や花の身体的な動きをとりわけ観察している。すべてが人間の身体と同様の動き、植物の歓喜や苦悩に似た揺さぶりを想起させる」 エゴン・シーレ、フランツバウアーに宛てた手紙より、1913年
「偉大な世界観を獲得するためには、ナイーヴで純粋な目で世界を観察し、経験する必要がある。」エゴン・シーレ、1912年
それと興味深かったのはパトロンの存在から、エゴン・シーレはマーケティングの才能もあったということ。死んでから評価されたと思っていましたが、この若さでウィーンの仲間たちと「新芸術集団会」を開催し、パトロンを作る。その時代に共感を呼ぶ求められる表現を提供し、出資者を見つけ、お金の不安を払拭してから自己表現に深く入り込む。次のメッセージからもその才能と自信を感じます。
「戦争が終わったのだから、僕は行かねばならない。僕の絵は世界中の美術館に展示されるだろう。」
エゴン・シーレ、1918年
シーレ以外の作品も注目で、特にクリムトの風景画はすごく心地よい夏の風を感じました。
それから、シーレやクリムトの人物画って「ジョジョの奇妙な冒険」のジョジョ立ちと言われる
独特のポージングに影響を与えていると思うんですよね。もしかしたら、元ネタ?
荒木さん、どうなんでしょう?
そんな観点で作品を見るのも面白いかもしれません。